『HONDA N360』

お仕事や制作過程

情報誌『リバ』連載用イラスト 2021年1月作成 COREL Painter12使用

 レギュラーの連載用にHONDAが1967年に発売を開始したN360を描きました。当時、エヌコロとかエヌサンって父が呼んでいました。その頃、僕は3歳ぐらいなのでエヌコロがどんな車だったのか殆ど記憶はないのですけれど、一つだけ狭くて嫌だなぁと思った事だけ覚えています。ただしN360は大人4人が乗れる設計なので本当はそんなことはない筈なんです。僕が狭いと思ったのは、走る車の前方が見たくて立ちたかったからで頭がつかえて当然です。そういえば、初期型はミッションがノンシンクロだったそうですね。昔の教習所ではダブルクラッチも教えて貰えたと言いますが、教えて貰ってすぐ出来るものでもないので会社の昼休みなどに先輩に同乗して貰って練習するなど普通に苦労したと聞いた事があります。ところが恐らく最近開設されたネットのN-ONEの特設サイトには当時は女性にも人気でオシャレな車だったとN360の事を紹介しています。果たしてノンシンクロMTで元はバイクのエンジンを高回転で使う小さくも本気度の溢れるこの車が本当にそんな存在だったのでしょうか?何にしても今の車と違って使う方にもそれなりの技術が求められた時代だったんですね。

 さて、ここ最近の作品は海外の車ばかりでリアル系が続いたので久しぶりに国産旧車を水彩ブラシで描きました。どちらも好きなタッチなので自分の中でバランスよく描いて行きたいと思っているのですが、今回はこういうタッチが似合うと思いました。それに古い車は詳細が分かる資料が滅多に手に入らないのでかなり高解像度の資料がないとリアルには出来ないというのもあります。そういう面では中古車のサイト(特に海外)が画像が多くて非常に参考になりますが、日本車が少ないのが痛い所です。この作品では特に新しい事に挑戦した部分もないのですが、ペインターをもう少しちゃんと知って使おうとマニュアルやネットのチュートリアルを参考にするなどして今まで使っていなかったやり方も試しています。じゃないと折角の道具が勿体ないですし自分もフラストレーションが溜まりますからね。

 最後に、今後しばらく描いていなかった旧車もまた描いて行こうと思っています。間違いなく今後更に旧車は見るのも貴重になって行きます。自分が一番好きだった年代の車はやっぱり描いておきたいです。なので最近はどれから描こうかとそればかり考えてしまいます。ではまた。

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