情報誌『RARE』(レア) 連載用イラスト 2021年9月制作 COREL Painter使用
どうも、アサイです。長い間連載をさせて頂いていた岡崎市の情報誌『リバ』がリニューアルされまして、先月より『RARE』となりました。情報がデジタル化され、端末から閲覧されるスタイルが当たり前になる中で、手に取れる情報誌の存在にどんな可能性があるか分かりませんけれど、今月はどんなイラストが載ってるかな~?とページを捲ってくれる読者の存在を信じて、描き続けたいと思います。
そんな『レア10月号』連載の為に制作したのは『LUCE ROTARY COUPE』です。ルーチェという車はマツダが1966年から販売していますが、ロータリークーペは全く別の存在で名前の通りロータリーエンジンを搭載しています。ロータリーエンジン搭載車の第一弾は言わずと知れたコスモスポーツ。次がファミリア、そしてこのルーチェです。66年のルーチェセダンと違い、2ドアの伸びやかなスタイルを与えられたクーペとなり、マツダ初の前輪駆動(ロータリー搭載車としては唯一のFF)として設計され、堂々のキャッチコピーは『ハイウェイの貴公子』
やー、中二病の台詞かと思いますよね;
しかし、冗談で貴公子を名乗っていたわけではなく、マツダは本気で高性能を持った高級クーペを作るつもりでした。それは価格の面にも表れておりクラウンやスカイライン2000GT-Rよりも高い175万円(⁉)。革新的かつ挑戦的に作られたルーチェは、マツダ内の他車種との部品の互換性がほぼ、無いと言われる程の孤高の存在だったそうです。残念だったのは信頼性が不足していた点で、商業的な成功には繋がらず大きな実績を残せませんでした。ちなみにセダンの方はその後もモデルチェンジをされながら95年まで続くシリーズになっています。2ドアクーペという車の需要が、当時の世の中にどれだけあったのか分からないのですけれど、実用面や環境性能的に現代では絶滅危惧種し指定されてもおかしくありませんよね。しかし、だからこそルーチェ ロータリークーペは輝いて見えるのかも知れません。ジウジアーロが提案したセダンをマツダ社内でクーペ化したと言われる優雅なスタイルを見る時、これがJAGUAR XJSのような存在であったなら、違う未来もあったのかなぁ?と思わずにいられません。
最後に、最上級グレードのルーフは革張りだったそうですよ。
ではでは。
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